マレーシアで暮らしていると、よく言われる言葉があります。
それは「え、日本人なのに英語できるの?」という一言。
最初は冗談かと思いましたが、何度も言われるので、これはどうやら本音らしい。
では実際、海外から見た日本人の英語力ってどんな印象を持たれているのでしょうか?
世界ランキングで見る日本人の英語力
世界的に英語力を調査している 「EF English Proficiency Index」では、各国の英語力を毎年ランキングしています。
この2024年のランキングで、日本は116ヵ国中、なんと92位で、「Low Proficiency
(低い英語能力)」のカテゴリーに分類されいます。
これはシンガポール・フィリピン・マレーシアなどの「英語を日常的に使う国」と比べると大きく差があり、隣国である中国や韓国よりも低い順位です。
たとえばマレーシアは「英語ができるのが当たり前」という感覚なので、英語を話すと驚かれる日本人は珍しい存在に映るのです。
なぜ日本人は英語が苦手と思われがちなのか?
学校教育のスタイル
長い間、日本の英語教育は文法と読解重視でした。
「テストは解けるけど、話すのは苦手」という人が多くなるのは自然なことです。
環境の違い
マレーシアではマレー語・英語・中国語が飛び交い、自然に複数の言語に触れる環境があります。
一方、日本は日本語だけで生活できてしまうので、英語を「必要」と感じにくいのです。
文化的な要素
間違えることを恐れてしまう性格も影響しています。
「完璧に話さなきゃ」と思うあまり、口を閉ざしてしまう人も少なくありません。
「日本人なのに英語できるの?」は褒め言葉?
マレーシアでよく言われるこのフレーズ。
正直、最初はちょっと見下されたような気分になることもありました。
でも、多くの場合これは 驚きと褒め言葉なのです。
「普通は苦手なはずなのに、あなたはできるんだ!」というニュアンスで、むしろポジティブな印象を持たれることが多いのです。
英語が話せる日本人の強み
実は、海外に出ると「日本人で英語ができる」というだけで一目置かれることがあります。
それは珍しいからこそ、相手の記憶に残りやすいのです。
* プレゼンやビジネスの場で印象を残しやすい
* 友人関係でも「面白い日本人」として覚えてもらえる
* 日本人コミュニティ以外にもつながりが広がる
つまり、日本人にとって英語は「できて当たり前」ではなく「できると強みになる」スキルなのです。
まとめ
海外から見ると、日本人は「英語が苦手」という印象を持たれがちです。
それは教育や環境の違いからくるもので、個人の能力不足というよりも 社会的な背景が大きいのです。
だからこそ、英語を少しでも使えるようになると、海外では「日本人なのに!」と驚かれ、ポジティブに評価されるチャンスが増えます。
日本人が世界で活躍するために、完璧を目指す必要はありません。
間違えてもいいから一歩踏み出すこと、それこそが「海外から見た日本人の英語力」を変えていく一番の近道かもしれません。