皆さんは「some」と「any」の使い分けについてきちんと理解できていますか?「肯定文はsomeで、否定文や疑問文ではanyでしょ」という認識の方が多いと思います。
確かに、中学校の時に教わったのは「否定分や疑問文ではsomeの代わりにanyを使う」というルールでした。以下の文章に当てはまります。
There are some apples on the table.
机の上にリンゴがいくつかあります。
→(否定文)There are not any apples on the table.
(疑問文)Are there any apples on the table?
もちろんこの認識も正しいのですが、これだけでは説明が不十分であり、実際には「some」が疑問文や否定文に使われたり、anyが肯定文で使われたりすることも多くあります。本日の記事では「some」と「any」の使い分けについて詳しくご説明させていただきます。
肯定文
肯定文における「some」と「any」はどちらも「不定のもの」を表しますが、決定的な違いは「顔や中身が見えているかいないか」という点です。
その対象の内容または数量がよくわからない時や、まだ言う必要がない時には「some」が使われます。例えば、以下のような文です。
I have something to talk to you.
お話したいことがあります
Someone is waiting for you.
誰かがあなたを待っています
一方、「any」は肯定文において「どんな」「どれをとっても」の意味があります。以下のような文で使われます。
Any pencil will do.
どんな鉛筆でもいいです。
You can have any cake on the table.
テーブルのどのケーキを食べてもいいよ
You can come anytime.
いつでも来ていいよ
これらの「any」は「some」と違って「何か」ははっきりしています。その中の「どれをとってもいいよ」という意味があるのです。
否定文
「何か」言う必要がない、またはわからないなどの理由で伏せて言うときは、否定文でも「some」が使われます。例えば、以下のような文です。
The system doesn't work for some reason.
そのシステムは何かしらの理由で動かなかった
Would you have some more tea?
お茶をもう少しいかがですか?
また、否定文の「some」には、否定の影響を受けずに「some」のままで使われる場合もあります。以下のような文です。
・Some of the students in my class are not good at English.
英語が得意ではない生徒が私のクラスに何人かいます
「any」が否定分で使われるときは、「何か」ははっきりしているが、否定によって「どれも全部ダメ」ということで完全否定する時です。以下のような文章です。
・I don't know any of them.
その中のどれも知らない
・You can’t cancel for any reason.
どんな理由があってもキャンセルできない
疑問文
疑問文で「some」が使われる場合、someには話し手の聞き手に対する「肯定の答えを期待する気持ち」が暗示されています。
"Is there something to drink?"は「何か飲み物はありますか?」の意味ですが、肯定の答えを期待した言い方です。someには何らかの飲み物を想定しています。
一方、疑問文における「any」は「どれでもいいよ」の気持ちは肯定文のanyと変わらず、「どれでもいいけどある?」や「どんなものでも」の意味になります。以下のような文章です。
Is there anyone here?
(誰でもいいけど)誰かいる?
Do you have any plans?
(なんでもいいけど)計画はありますか?
疑問文における「some」と「any」の違いを比較すると以下のようになります。
Do you need some help?
お手伝いしましょうか?(特定しない何かの助けを想定)
Do you need any help?
助けてほしいことあるの?(できることがあるかわからない)
May I ask something?
訪ねたいことがあるのですが
May I ask anything?
どんな質問でもありですか?
いかがでしたでしょうか。本日の記事では「some」と「any」の使い分けをご説明させていただきました。使い方の感覚をつかんで、瞬時に使い分けができるようになりましょう~☆