絶対敬語と相対敬語という言葉をご存知でしょうか?私は日本語教育能力検定試験の勉強をしていた時、初めて知りました(日本語教育能力検定試験についてはこちらを参照してください→独学で日本語教育能力検定試験に合格するための勉強法!! - 語学キング)。そしてこの絶対敬語と相対敬語の違いを知ると、日本語と韓国語の敬語の違いも見えてきます。
敬語をいつ使う?
皆さんはどんな時に敬語を使うでしょうか。目上の人に対して使うと認識している人は多いと思います。もちろん敬語は年齢や地位の「上下関係」によって使い分けられますが、これに加えて「親疎関係」や「ウチ/ソト関係」によっても使い分けられています。
「親疎関係」とは"親しい/親しくない"の違いのことです。明らかに自分より年下の人であっても初めて会った人には敬語を使うというのが親疎関係によって敬語を使い分ける例です。
「ウチ/ソト関係」というのは、身内/身内以外、社内/社外などの違いのことです。例えば社内では上司に敬語を使っていますが、社外の人に対しては「山田部長はいらっしゃいません」とは言わずに、「山田はおりません」と謙譲表現を使うことです。
相対敬語とは
上記の通り日本で使われている敬語は「上下関係」「ウチとソト(身内/身内以外)」や「親疎関係(親しいか親しくないか)」によって使い分けられており、このような敬語を相対敬語といいます。話題となる人に対して、話をする相手との関係で敬語の使い方を変える用法です。
絶対敬語とは
「絶対敬語」は、自分より目上の人かどうかという絶対的な基準をもとに、使用を決めるというものです。韓国ではこの絶対敬語が主に使われています。
韓国語では、目上の者について話すとき、話す相手が誰であれ、基本的には敬語を使います。例えば、自分の祖父について話す場合、身内の者に祖父について話すときも、他人に祖父について話すときも、いずれも「おじいさまはいらっしゃいません」と敬語を使います。また両親と話すときに敬語を使うという人も珍しくないそうです。
どんな場合でも年齢が上の人には敬語を使う。これが絶対敬語というものです。
いかがでしたでしょうか。この記事では相対敬語と絶対敬語についてご説明させていただきました。内容をまとめると以下の通りです。
・日本で主に使用されているのが「ウチ/ソト関係」によて使い分ける相対敬語
・韓国で主に使用されているのが「上下関係」によって使い分ける絶対敬語。
今後も語学に関する役立つ情報をお届けいたします〜☆